2022/12/05 18:40

さまざまなルートからの入手 15型レストアベース


一旦、塗装剥離から下地出し


すべて製造から60年近く経つ金属物、いろいろ遣れている所もあります
まずはウイックを上下するアーム 
この先なるべく腐らない様に鉄ではなく、真鍮板からの加工

厚み、曲げ角度、穴あけ、完全コピーです

仕上げにブラスブラックでコーティング


支点部はアルミリベットでカシメまして抵抗なく稼動する詰めで



ノブ回して硬いもの、空回り、違和感のあるものは全て再生加工です
ドリルで喰って、真鍮棒を圧入、センターに下穴喰って、タップで新しいネジ山を
下穴、規定より0,2mm細目で喰ってるので0,1mm深いねじ山仕上げです
わずか0,1mmですが、部品作りには大事です




一番奥深いところ15型の肝心部、見えない所に技術注いでいます
これで60年前の新品状態に復活です



芯筒外せば隅々まで目が通せて色々調整、加工できます



タンク内面には完全耐油のPOR15のタンクシーラを塗膜で
燃料漏れ対策はバッチリです

一通り仕上がったのでブラックの色付け準備


まずば脱脂、マジックリンは最強です


色付けは長年愛用のバーチウッドのブラスブラックで
色をつけない所はカバーとマスキング


熱入れながら少しずつ重ねていきます
気に入らないと、またペーパーで色剥いでやり直しです


仕上がりましたら水洗い

裏もしっかり入れてます
下地のブラスがぼんやり浮き出る感じが独特な雰囲気を出してくれます


乾かしてからオイルコートでタンク完了


ノブ中のネジ部にはオーストリア製のホワイトグリスをUPです
仕上がりタンクは置き場に困るので、吊り下げて出番まで待機です



ブラスブラック用のトッププレート
琺瑯を剥ぐのは一苦労、下地の鉄出し最終研磨は600番


脱脂洗浄の後、ガンブルーで色付けを3回ほど繰り返し


それからガンオイルをかけて、ガス焼きに
錆び止めと黒鉄に奥深さが増しますね






ボイリングはマッドブラックに塗装
耐熱塗料なので塗装乾燥後、260度で焼き入れ30分で硬化完了です



受け皿のリング Φ9mmの鉄棒を380mmの丸に手曲げ
そして繋ぎ目を溶接、色々手間かけてます



外円盤の磨き上げ



手曲げで同型の金属加工は、わりと難しいです



燃料キャップもブラッシングで縦溝もしっかりゴシゴシ


プレートは3種類を準備



燃料計は、かためると気持ち悪い・・・



エアーガンでホコリ飛ばして完成です






じっくり1年かけて作っています
アールドットのカスタムアラジン全国に旅立っています
それぞれのお部屋で青い炎に癒されて、楽しい冬を過ごしてもらえたらと思っています

また、体調整いましたら制作の方、進めたらとも思っています。